憂鬱

ひどく憂鬱だ。

19時過ぎだったろうか。
ここしばらくいつもそうしているように、オーウェルの『1984』を手に取った。
学校から帰って暑いから、窓を全開にして扇風機を強にしてまわして
そしてベッドで横になった。

昨日の話を思い出しながらページをぱらぱらめくって「第二部」の「1」のところを開いた。

と、扇風機の風に押されて、ページがフワッと舞う。
そして、ふと、見えたのだった。


「あなたを愛しています。」


おそらく1秒かそれよりも短い時間の出来事だった。
またページに隠されていく様がスローモーションに見えた。

そしてそこからまた1秒。
手に持った本を、5階のベランダから思い切り投げてやりたかった。
やればたぶん、30mくらい離れた向かいの家のベランダまでも届いたろう。
僕も飛べたに違いない。

いま、この『1984』を、たまたま第一部まで読み終わった人ならわかるだろうが
この言葉は、それまでの状況からも、この本の中でも、絶対にあり得ないのだ。

たった数ページ先に、この本の話の流れを変える劇的で重要なシーンがあることを
先に知ってしまった。これまで20年、これほど空しい出来事は今まであったろうか―

そして案の定、(というかなんというか)、自分を殺すつもりだ、と疑ってた女が転んで
それに男が手を差し伸べて、その手には、紙が握られていて・・・


うん。

ここだけ読むと、「ベタでナイーブな恋愛ものか」と思われるかも知れませんが、
全く違います。
共産体制の風刺小説とか西側諸国のバイブルとかAmazonを読めば書いてましたが、
そのなこと抜きで、かなり面白いSFです!

そう・・・面白かっただけに、今はひどく憂鬱。

こないだ立てた今週の計画なんかもうどうでもよくなって、
今日買ってきたタイガービール6本を全部開けたい気分(←飲みたいだけ)。
[PR]
by romantic-sloth | 2009-06-24 00:07 | 気晴らし